お手入れ手帳

水やりや置き場所、植物との付き合い方に迷った時はこちらをチェック。
暮らしを豊かにする、花のお手入れ方法をご紹介。

万両

2019.12.19

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☐科名:ヤブコウジ科(サクラソウ科)ヤブコウジ属
☐原産地:東アジア~インド
☐別名:藪橘(ヤブタチバナ)
☐英名:coral bush

濃緑の葉と鮮やかな実を楽しむ、観賞用の縁起木として親しまれています。古典園芸植物として江戸時代から品種改良が重ねられ、実色が異なるものや斑入りの葉、波打つような葉など多くの品種が作出されました。似た植物で同じく赤い実をつける「千両」も縁起木として有名ですが、こちらは”センリョウ科”。ほかにも、「一両」(アリドオシ)、「十両」(ヤブコウジ)、「百両」(カラタチバナ)などがあり、どちらも名前の数に応じた量の赤い実が特徴的です。

分類/形態庭木・花木・低木/多年草
耐寒性普通
耐暑性強い
開花時期7月
観賞時期11月中旬~1月

〈置き場所〉
強風の当たらない半日影の場所に

本来は比較的温暖な森林の、木漏れ日ほどの明るさで育つ植物です。冬~春は室内の明るい場所で管理し、暖房の風などが直接当たらないよう注意してください。春~秋は、戸外の明るい日陰(もしくは半日陰)で管理します。真夏の直射日光は、葉焼けなど葉を傷めることになるので注意しましょう。また、風が強く極度に乾燥する場所も、実付きが悪くなる原因となるので避けてください。

〈水やり〉
乾燥と与え過ぎには注意しましょう

土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。鉢皿に常に水が溜まっていることのないようにします。また、極端な乾燥により葉先から枯れ込むことがあるので注意しましょう。冬は気温の暖かな日中に与えるようにします。
地植えの場合は、植え付け後に水を与える以外は特に必要としません。極端に雨が少ない時には、土の状態を確認し必要であれば与えます。

〈肥料〉
与えなくても大丈夫

鉢植え、地植え共にほとんど肥料の必要はありません。特に株を大きくしたい時には、2月中旬~3月に、緩効性化成肥料を少量施すと良いでしょう。

〈剪定・植え替え〉
2年に1度、植え替えを行います

自然な樹形を楽しめる植物なので、日々のお手入れで剪定をする必要はあまりありません。

鉢植えの場合は、2年に1度を目安に植え替えを行いましょう。4~5月に、市販の培養土などでひとまわり大きな鉢へ植え付けます。その際、根を切らないように注意しましょう。
関東以西であれば庭などへの地植えも可能です。同時期に、直射日光の当たらない半日影の場所に植え付けす。あらかじめ、土に腐葉土や有機肥料を混ぜ込むと良いでしょう。植え付け後は支柱を立てるなどしてしっかりと固定し、水をたっぷり与えてください。