お手入れ手帳

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暮らしを豊かにする、花のお手入れ方法をご紹介。

エラチオールベゴニア

2020.04.19

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☐科名:シュウカイドウ科ベゴニア属
☐英名:Begonia Elatior Group
☐別名:リーガースベゴニア
☐原産地:中東原産と南米原産の交配種

エラチオールベゴニアはベゴニア・ソコトラナと球根ベゴニアとの交配によってつくり出された、ひとつの園芸グループです。育種家オットー・リーガー氏が作出した品種グループが広く普及したため、その名を冠して「リーガースベゴニア」とも呼ばれますが、現在ではエラチオールベゴニアの名で統一されてきているようです。

分類/形態草花/非耐寒性常緑多年草
耐寒性弱い
耐暑性弱い
開花時期真夏以外

〈置き場所〉
直射日光を避け、日当りが良く風通しの良い場所で育てましょう

春はベゴニアにとって最も適した季節ですが、日増しに強くなる日差しは、窓越しでも「葉焼け」をおこす恐れがあります。室内のレースのカーテン越しの窓辺などに置き、直射日光を避けるようにしましょう。また、日中は窓を開けるなどして適度な風を得ることで、健康的に育てられます。

夏は出来るだけ涼しく風通しの良い日陰へ移動してください。秋からは少しずつ日に当て、春に置いていた場所にもどしましょう。また、日増しに気温も下がっていくので、生育に丁度良い20℃前後を目安に温度管理をすれば、長期間維持できます。

冬は低温で株を弱らせないようにしましょう。日中は、日当たりの良い窓辺で管理します。夜間は冷え込むので、厚手のカーテンを引いたり、窓から少し離すなど冷気に当たらないようにしましょう。

〈水やり〉
鉢の形状によって、水の与え方が異なります

①普通鉢

通常の植木鉢と呼ばれる、鉢底に穴のあいたタイプの鉢です。バスケットなどの鉢カバーに入っている場合は、一度鉢を取り出してから行います。
土の表面が白っぽく乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。カビや病気の原因になるので、花・葉などに水が直接かからないように注意しましょう。ほどよく水が切れてから元に戻します。冬は暖かな日中に、夏は午前か夕方に与えるようにしましょう。

②底面給水鉢

底面給水鉢は、鉢底の受皿に溜めた水を吸い上げて、吸収するように設計された鉢です。受皿に溜まった水量を見ながら水を補給します。受皿ではなく二重鉢タイプのものは、水量が見えにくいので、時折水量を確認して水切れに注意しましょう。

受皿には、2/3程度水が溜まっている状態を満水とし、減ってきたら水を足します。月に1~2回程度、受皿を外し鉢の上部より鉢底から流れ出るくらいたっぷりの水を与え、根に溜まった老廃物を洗い流しましょう。ほどよく水が切れたら再び受皿をセットし新たに水を溜めます。水やりは戸外や水場など、水を流せる場所で行うとよいでしょう。万一、水切れを起こし植物全体がぐったりとしてしまった場合も、同様の手順を行います。

〈肥料〉
春と秋に肥料を与えましょう

生育期の春と秋に、粒状の化成肥料を与えます。その際、植物に肥料が直接ふれないように、土の表面の鉢の縁側へ置いてください(これを”置き肥”といいます)。さらに開花中は、1週間~10日に1度くらいの割合で液体肥料を与えましょう。7月~9月の夏場は肥料を与えません。

【底面給水鉢の場合】
粒状の化成肥料は、普通鉢と同様に与えましょう。
液体肥料は普通鉢同様に鉢の上部から与えても良いですが、規定濃度よりも1.5倍~2倍程度薄くした液体肥料を、底面給水鉢の受皿部分に入れておく方法もあります。前回の水分がまだ受皿に残っている場合は捨て、新しいものと入れ替えるようにします。

〈その他のお手入れ〉
花がらを摘み取りましょう

咲き終わった花や枯れた葉は丁寧に取り除きましょう。花がらや枯れ葉をつけたままにしておくと、カビや病気の原因になります。花や葉が茶色くなり始めたら早めに摘み取りましょう。

植え替えをすることで新しい花を咲かせることができます

エラチオールベゴニアは、茎を伸ばしながら先へ先へと花を咲かせていくので、花後は伸びすぎてバランスが悪くなっている場合があります。その際は植え替えや剪定を行い、植物を若返らせもう一度咲かせる事が出来ます。

〈剪定〉

植物の茎や葉を短く切り詰める作業を剪定と呼びます。茎の地際より3~4節残して、節のすぐ上で切り詰めましょう。数週間で新しい葉が展開し、やがて花を咲かせます。

〈植え替え〉

根の周囲の土を軽く落とし、新しい用土で一回り大きな鉢に植え替えます。土は市販の花用の土で構いません。植え替え時期の温度は15℃~25℃を目安にしましょう。地域により異なりますが、春は3月中旬~夏前まで。秋は9月下旬~10月上旬くらいまでが適期です。