お手入れ手帳

暮らしを豊かにする
花のお手入れ方法をお伝えします

シクラメン

2019.06.21

study

☐ 科名:サクラソウ科シクラメン属
☐ 原産地:地中海地方
☐ 別名:篝火花(カガリバナ)、豚の饅頭(ブタノマンジュウ)
☐ 英名:Cyclamen

お歳暮の花贈りでも定番の人気を誇るシクラメンは、色や花姿もバリエーションに富み、毎年次々と新品種が発表されています。株と花の大きさにより、大輪系・中輪系・小輪系(ミニシクラメン)に分けられ、寒さに強く改良された、庭植えに適した「ガーデンシクラメン」と呼ばれるタイプも流通しています。
うつむきがちに花を咲かせる姿から「内気」や「はにかみ」などしおらしい花言葉が多くあります。また、花の様子から「篝火花」、野生の原種の球根を、放し飼いの豚が食べてしまうことから「豚の饅頭」など、ユニークな別名を持つ側面も。

分類/形態球根植物/多年草
耐寒性弱い(ガーデンシクラメンはやや弱い)
耐暑性普通
開花時期10月~3月

〈置き場所〉
日当りが良く、涼しい場所が適しています

冬~春の日中は、室内の日当りの良い窓辺などで管理しましょう。暖房の効いた部屋など暑い場所を避け、なるべく涼しい場所に置きます。夜間の窓辺は冷え込むので、厚手のカーテンを引いたり、窓から少し離して冷気に当てないよう注意します。夜間の最低温度は5℃位を、日中は10℃~15℃を目安に管理することで、より長く楽しむことができます。天気の良い日には、戸外に出して日光浴をさせると良いでしょう。
寒さに強く改良された庭植え向きのガーデンシクラメンは、暖地では冬でも戸外で管理が可能です。

春、暖かくなってきたら、日当たりが良く風通しの良い戸外に移動します。
雨が直接当たらない場所に置きましょう。真夏は直射日光の当たらない、戸外の涼しい日陰に移動し、秋にはまた春と同じ場所に戻します。11月ごろ、最低気温が5℃以下に冷え込む前には、再び室内に取り込み冬に備えます。

〈水やり〉
鉢の形状によって、水の与え方が異なります。

①普通鉢
通常の植木鉢と呼ばれる、鉢底に穴のあいたタイプの鉢です。バスケットなどの鉢カバーに入っている場合は、一度鉢を取り出してから行います。

土の表面が白っぽく乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。カビや病気の原因になるので、球根や花・葉などに水が直接かからないように注意しましょう。ほどよく水が切れてからもとに戻します。冬は暖かな日中に、夏は午前か夕方に与えるようにしましょう。
休眠させて夏越しをする場合、6~8月の休眠中は水を与えません。

②底面給水鉢
鉢底の受皿に水を溜め、吸い上げて吸収するように設計された鉢です。受皿に溜まった水量を見ながら水を補給します。受皿ではない、二重鉢タイプのものは、水量が見えにくいので水切れに注意します。

受皿には、2/3程度水が溜まっている状態を満水とし、減ってきたら足しましょう。月に1~2回程度、受皿を外し、土の表面より鉢底から流れ出るくらいたっぷりの水を与え、根に溜まった老廃物を洗い流しましょう。ほどよく水が切れたら再び受皿をセットし、新たに水を溜めます。万一、水切れを起こし植物全体がぐったりとしてしまった場合も同様の手順を行います。
休眠させて夏越しをする場合、6~8月の休眠中は水を与えません。

〈肥料〉
化成肥料と液肥を適量与えます

開花中は、2ヶ月に1度くらいの割合で、粒状の化成肥料を与えます。その際、植物に肥料が直接ふれないように、土の表面の鉢の縁側へ置いてください。(これを”置き肥”といいます)水を与えるたびに徐々に効いていきます。底面給水鉢の場合は、土の表面に半分くらい埋まるように置きます。更に1~2週間に一度、液肥も与えましょう。
春・秋も同様の量と頻度で行います。
夏の間は”置き肥”を与えず、1ヶ月に一度、液肥を与える程度にします。休眠させている場合は、夏の間は与えません。

〈その他のお手入れ〉
花がらや枯れ葉を摘み取ります

花・葉ともに、茎の根元をしっかり持ち、ねじりながら引き抜くと綺麗に取り除くことができます。花がらや枯れ葉はカビや病気の原因となるので、こまめにお手入れをしましょう。また、花後に茎がくるっと巻いて先端が丸く膨らんだ状態になるものがあります。これは実(種)が付いた状態ですが、花を楽しむ場合には必要ありませんので同様に取り除いて下さい。

夏は自然に枯れた葉を刈り取り、元気な葉だけ残しましょう。
休眠させて夏越しをする場合は、梅雨頃に花と葉を刈り取り、球根だけの状態にして、土の中のままで管理をします。

〈その他のお手入れ〉
休眠しない場合の夏越えと、植え替え

涼しい場所で管理すると、休眠せずに夏を越すことができます。植え替えは9月中旬までに、ひとまわり大きな鉢に植え替えましょう。シクラメンの根の生育には、20~25cm程度の深さがあれば充分なので、深すぎる場合は、鉢底に小石くらいの大きさに砕いた発泡スチロールなどを敷いて深さを調整すると、水はけも良く全体の重量を軽くすることもできます。土は、市販のシクラメン専用の土か花用の土を使用します。予め細かい粒状の化成肥料(マグアンプkなど)を、土全体に混ぜ合わせておきます。

根についている土を崩さないようにそっと引き抜いて、鉢に移します。鉢との隙間に新しい土を足していきますが、このとき、球根部分が全部埋まらないように注意します。(少し球根が地表に出ている状態が理想)植え替え後はたっぷりと水を与え、風通しが良く涼しい日陰に置いて管理します。

10月以降に新しい葉や蕾が出てきます。新たな葉やつぼみを多く出させるために、中心部分(球根)に日が当たるよう、中心にある葉を古い葉の下(外側)にもっていきます(これを”葉組み”と呼びます)。新しい葉が増え中心が隠れてきたら、繰り返し葉組みを行うことで、たくさんの葉と花を楽しむことができます。