花の旅人

各地のガーデンや知る人ぞ知る花の名所で
思いがけない花との出会いを楽しむ、花の旅のガイド。

京都・遅咲きの名花「仁和寺」

2021.03.18

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2021年は2020年と並ぶ桜の開花が早い年です。
昨年に引き続き、例年通りのお花見とはなりませんが、まずはWEB上でのお花見をお楽しみいただけましたら幸いです。
京都と京都の桜の名所を2019年の春に撮影した画像でご紹介いたします。

ソメイヨシノは満開でも、御室桜はまだツボミの状態

仁和寺は仁和四年(888年)宇多天皇により創建された、門跡寺院です。
出家して法皇となった宇多天皇が移り住んだことから、仁和寺一帯が御室(御座所)と呼ばれるようになりました。

中門内の西側一帯にある桜林は『御室桜(オムロザクラ)』と呼ばれ、国指定名勝の桜林です。
この御室桜の桜林で育つ桜の特徴は約3m以下という、桜としては低い樹高が特徴ですが、これには諸説あり、仁和寺の土壌が粘土質で、養分が少ないことや硬い地層で根の生育が不十分であるといった説が有力。
ともあれ、背丈が低いことで、見上げることなく花を間近で見ることができることは御室桜ならではの魅力です。

御室桜の大半を占めるのがこちらの『御室有明(オムロアリアケ)』という桜

朝焼けの御室桜と重要文化財の「五重塔」