秋を彩るバラと花々「横浜イングリッシュガーデン」2021オータムコレクション
2021.10.22
旅travel
「シスターエリザベス」Sister Elizabeth @ローズ&ハーブガーデン
作出年:2006年│作出者:David Austin│作出国:イギリス│系統:シュラブ
咲き方:四季咲き│香り:強香(ダマスク)│花径:中輪
今年も秋バラのシーズンがやってきました。
季節ごとに訪ねている「横浜イングリッシュガーデン」では、例年より10日ほど早く、1回目の見ごろを迎えていました。
夏のような日差しと気温が戻った数日で、いっきに開花が進んだとのこと。
ひと足はやくやってきた、秋バラと花々の競演をご紹介します。
※横浜イングリッシュガーデンは5つのテーマごとにゆるやかに庭がわかれています。散策のご参考となるよう、その花があるガーデンの名前を@で表しています。
「アンゲリカ」Angelika @ローズ&グラスガーデン
作出年:2008年│作出者:吉池貞蔵│作出国:日本│系統:シュラブ
咲き方:四季咲き│香り:強香(フルーツ、ティー)│花径:中輪
数輪が房のように咲く品種。開花後には色が薄れてゆくので、一枝に咲く花色のグラデーションが美しい。
「バーガンディアイスバーグ」Burgundy Iceberg @ローズ&クレマチスガーデン
作出年:2007年│作出者:Lilia Weatherly│作出国:オーストラリア│系統:ブッシュ
咲き方:四季咲き│香り:微香│花径:中輪
白バラの名花「アイスバーグ」の枝変わり品種です。花弁の裏はやや白さがのって、風が吹くたびにバラの表情が変化して華やか。春、秋のシーズンごとにたくさんの花を付ける、ローズ&クレマチスガーデンで目立つ品種のひとつです。
「禅」Zenfuzen @ローズ&グラスガーデン
作出年:2005年│作出者:河合伸志│作出国:日本│系統:ブッシュ
咲き方:四季咲き │香り:中香(ティー)│花径:中輪
横浜イングリッシュガーデンのスーパーバイザーである河合伸志さんが育種した品種。ローズ&グラスガーデンを代表するように咲き誇る、複雑な花色が魅力のバラ。
「サザンホープ」Southern hope @ローズ&ハーブガーデン
作出年:2014年│作出者:河合伸志×宮地秀作│作出国:日本│系統:ブッシュ
咲き方:四季咲き│香り:微香│花径:中輪
横浜イングリッシュガーデンの友好ガーデンである、鹿児島県の「かのやばら園」で誕生したバラ。所在地である鹿児島・鹿屋と園の活性化を願って「サザンホープ~南の希望~」と名付けられました。
ヤマハマナス(カラフトノイバラ)の実 @ローズ&シュラブガーデン
秋ならではの楽しみのひとつがバラの実です。この時季、横浜イングリッシュガーデンの園内を散策していると、あちこちでこうしたバラの実を見つけることができます。
一概にバラの実といっても色や形はさまざま。バラの花だけではなく、実を探してみるのも楽しいものです。
秋の桜
十月桜(ジュウガツザクラ) @ローズ&シュラブガーデン
バラに見とれて、うっかりすると見過ごしてしまうのが、秋の桜です。
春に咲く品種が異なる時期に咲くことを「狂い咲き」などといいますが、この十月桜はその名の通り、春と秋から冬にかけて開花する、江戸後期より栽培されてきた歴史ある品種です。
横浜イングリッシュガーデンには他にも十月桜と同じく、春と秋に開花する「アーコレイド」というイギリスで作出された逆輸入品種の桜もあり、タイミングが合えばバラと桜の開花が揃う貴重な景色が楽しめます。
秋の花々
シュウメイギク(秋明菊)
寒露の花絵にも描かれた「シュウメイギク」も園内のあちこちでバラと共演中。
特にローズ&シュラブガーデンの奥地、木々が生い茂る一角で、木漏れ日の中に咲くシュウメイギクは隠れた見どころです。
コスモス ”カップケーキ”
花弁が結合して、カップ状になったユニークなコスモス。今年はガーデン内のそこかしこで見ることができますが、ローズ&ペレニアルガーデンの白いバラを背景に咲く姿がとくに印象的でした。
小道の魅力
横浜イングリッシュガーデンならではの魅力と思っているのが、園内あちこちに作られた「小道」です。
両側にバラが生い茂った咲く、ひと一人がやっと通れるような道は場所によって表情が違う、素敵な場所。決して大きいとはいえない庭だからこそ、花が身近に感じることができます。
季節ごとに変わる足元に咲く草花も見どころ。場所ごとにバラの色あいと響き合うようにコーディネートされています。
秋は花がお休みしているローズトンネルの隙間から、アプリコットやブロンズ、ブラウンのバラとカラーリーフを集めたローズ&グラスガーデンを覗いてみました。
思いがけない場所で、思いがけない美しい光景に出会います。
博物館や美術館でも楽しむ ~秋のバラ関連展~
2021年の秋は都内近郊の博物館や美術館でもバラに関連する展示が花盛りです。
秋バラ散策とあわせて訪ねたい、珍しい企画展をご紹介します。
◆千葉県立中央博物館 令和3年度特別展「バラのすべて」
植物学、園芸、美術史などさまざまな視点からバラを紹介。
会期:2021年10月9日(土)~11月28日(日)
前期:10月9日(土)〜10月31日(日)
後期:11月2日(火)〜11月28日(日)
◆東京都庭園美術館 「キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート」
英国のキュー王立植物園所蔵のボタニカルアートと王室御用達の陶磁器を展示。
会期:2021年9月18日(土)-11月28日(日)
〒220-0024 横浜市西区西平沼町6-1 tvk ecom park内
3月〜11月:10時~18時(最終入園17時30分)
冬季(12月〜2月):10時〜17時(最終入園16時30分)
※最終入園は終了時間の30分前となります。
定休日 年末年始
最寄駅 相鉄線平沼橋駅 徒歩10分
※横浜駅西口りそな銀行前から無料送迎バス有(水曜日は運休)
営業時間、入館料などは状況により、急遽変更になる場合があります。詳細につきましては横浜イングリッシュガーデンのWEBサイトをご覧ください。
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