第六話 「アンスリウム」
2018.08.02
知study
千葉、ハワイ、ベトナム、台湾、モーリシャスの5つの産地のアンスリウムをご紹介いたします。
□学名:Anthurium □分類: サトイモ科 ・ ベニウチワ属(アンスリウム属)
□和名:大紅団扇 (おおべにうちわ) □原産地:熱帯アメリカ~西インド諸島
□花言葉:恋にもだえる心、情熱、hospitalityなど
ピンクの肉穂花序が可愛らしい、台湾産の「アナスタシア」。
アンスリウムはカラーやミズバショウと同じサトイモ科の植物で、同じような特徴を持った花です。
最も特徴的な中央の突起部分を「肉穂花序(にくすいがじょ)」と言い、ここに小さな花が集まっています。
花弁に見える団扇状の大きな部分は「仏炎苞(ぶつえんほう)」と言います。
モーリシャス産「バーガンディ」。唐辛子のような形をしているのはツボミです。
Anthurium(アンスリウム)の語源はギリシア語の「anthosaura(花)」と「oura(尾)」。尾のように突き出た姿に由来しています。英語でも「Tailflower(尾のような花)」と呼ばれています。
左から、チョコレート色の肉穂花序に茶色~グリーンのグラデーションが美しい、モーリシャス産「フューシャ グリーン」、大きな苞にピンクの肉穂花序はハワイ産「モイモイ」、鮮やかなグリーン一色のモーリシャス産「コンバ」。
観葉植物としても人気ですが、生け花の花材として流行し、切り花として定着しました。
パープル~ピンクのグラデーションでまとめても。 左から、細長く薄い苞が特徴のベトナム産「プレビア」。ミルキーなピンク色がキュートなハワイ産「ニューエラ」。珍しいフューシャピンクの千葉産「ロクセット」。
ハワイではシルエットがハート型に見えることから、Heart of Hawaiiとも呼ばれ、バレンタインデーの花として人気です
ピンクの縁取りと茶色い茎のベトナム産「ファンタジア」。
長く楽しむコツは、切り戻す時は真っ直ぐ水平にカットし、少な目の水に入れることがおすすめです。
30cm近い大きな苞とグラデーションが特徴のハワイ産「ペレ」。
サーモンピンクにイエローグリーンの茎のモーリシャス産「シークレットライトピンク」と、ピンクの肉穂花序と苞、茶色の茎が美しい台湾産「サビア」。
ストライプの入った苞が特徴の台湾産「サファリ」と、シャープな苞が個性的なモーリシャス産「フューシャ」。
夏の花のイメージが強く、個性的な雰囲気から、贈り方や飾り方を戸惑われる方もいらっしゃるかもしれませんが、贈る方をイメージした色のアンスリウムを選んで、この花だけでブーケすれば、とても大人っぽい贈りものに。ご自宅用であれば、すらっとした茎を活かして、一輪だけを飾っても。
一年中楽しめるユニークな花、アンスリウムをもっと楽しんでくださいね。
取材協力:株式会社 大田花き、有限会社 大佐和花卉園(国産)、株式会社 大谷商会(ハワイ産)、株式会社 エターナル(ベトナム産)、翠光園芸(台湾産)、株式会社 ワイエムエス(モーリシャス産)
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