二十四節気の花絵

イラストレーターの
水上多摩江さんが花毎のために描いた、
二十四節気の花々です。

第四十八話 大寒の花絵「シクラメン」

2020.01.21

life


大寒は二十四節気、24番目の節気です。

立春から始まった節気は、約半月ごとに移り変わりながら大寒で一巡し、また立春へと繰り返されていきます。

暦の上では一年の中で最も寒い時季とされますが、温暖化が進んだ現在ではイメージしづらい節気かもしれません。
それでも日が少しずつ長くなり、まぶしさ増していく様子に春の気配を感じられる頃でもあります。

大寒の花絵は「シクラメン」

シクラメンは日本では室内で楽しむ冬の花鉢として親しまれてきた花ですが、もともとは地中海沿岸の山岳地帯の森林や岩の裂け目などに自生する植物なので、作者の水上さんは野に咲くイメージで描かれたのでしょう。

うつむきかげんに咲くのは雨から花粉を守るため。そんな姿から「遠慮」「気後れ」「内気」「はにかみ」といった花言葉が付けられました。

東京は例年以上に寒暖の差が激しい大寒です。

いにしえの人々には今年の東京の気温は想像もつかないでしょうが、季節の変わり目に邪気が生じると考えられてきたのは、偶然とは思い難いことです。

どうぞみなさまにおかれましては、大寒の最終日「節分」で邪気を払い、よき立春をお迎えいただければと存じます。

水上多摩江

イラストレーター。
東京イラストレーターズソサエティ会員。書籍や雑誌の装画を多数手掛ける。主な装画作品:江國香織著「薔薇の木 琵琶湖の木 檸檬の木」集英社、角田光代著「八日目の蝉」中央公論新社、群ようこ「猫と昼寝」角川春樹事務所、東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇跡」角川書店など