花の旅人

物語のある、
花の名所を楽しむ旅

vol.7 〈 春のバラ編 〉 第一話:油彩画で描かれたような色とりどりのバラに埋もれる 「京成バラ園」

2019.12.18

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千葉県八千代市にある「京成バラ園」は1971年にバラの見本園として開園。約9,000坪の広さを誇るローズガーデンには世界中から集められた1,600品種・10,000株が揃う、首都圏最大級のバラの名所です。

Vol.5〈秋のバラ編〉に続いて、今回は春バラが溢れかえるように咲く、京成バラ園を再訪しました。

バラは大きく分けると春と秋に見頃がやってきます。
秋バラは一輪ごとをじっくりと楽しむのに対して、春バラは花のボリューム感、景色が見もの。

前回訪ねた秋バラの光景とはまた違った、花に埋もれる……といった言葉がぴったりなほど、この時季の京成バラ園は莫大な量のバラが咲き誇っています。

どこを見てもバラ!バラ!バラ!
園内のどこを撮っても、圧倒的な量のバラが目に飛び込んでくるのはこの時季ならではの光景。
ローズガーデンは見るだけでも楽しいものですが、育てるといった目線で見てみると、とれも参考になる場所です。では、春のローズガーデンではいったいどんなバラが咲いているのでしょうか。それぞれのバラの特性とともに見て行きましょう。

「ラ セビリアーナ」
1978年発表│フランス・メイアン社作出│微香│四季咲き
修景バラと呼ばれるカテゴリーに属する、ローメンテナンスでとても丈夫な上にたくさんの花を咲かせる品種のバラです。
華やかだけれどもナチュラルな印象もある、半八重平咲きの朱色の花が魅力です。こんなバラを使って庭の大きな面積を彩るのも素敵ですね。

「ボウ ベルズ」
1991年発表│イギリス・デビッド オースティン社作出│微香│繰り返し咲き
ライムゴールドの葉色が美しい「オウゴンシモツケ」との組み合わせが見事。
ローズガーデンではバラとその他の植物の合わせ方も参考になります。

「かれん」
1995年発表│京成バラ園作出│微香│四季咲き
絵具をブラシでのせたような、ニュアンスのある花弁が特徴。低めの背丈にたくさんの花を咲かせます。

「アイコニック ハニーレモネード」
2012年発表│フランス・メイアン社作出│微香│四季咲き
中心に入る鮮やかな赤が印象的。花が咲き進むと淡いピンクへと変化していきます。
はっきとしたコントラスと時間経過とともに表情が変わる、見ごたえ抜群のバラです。

「スキャボロー フェア」
2003年発表│イギリス・デビッド オースティン社作出│中香│四季咲き
元々はイギリスのフォークソングであり、サイモン&ガーファンクルの大ヒット曲でもあるタイトルにちなんで名付けられました。華奢な印象の花ですが、とても育てやすく丈夫なバラです。背が低めですので、鉢植えでも育てやすそう。
爽やかさとスパイシーさが混ざった香りがほんのり香るのも魅力です。

「マダム イザーク ペレール」
1881年発表│作出国 フランス│強香│返り咲き

「バリエガータ ディ ボローニャ」
1909年発表│イタリア・Bonfiglioli,A.作出│強香│一季咲き

2品種の半つる性のバラをトレリスに這わせてコーディネート。
紫がかった「マダム イザーク ペレール」は甘いラズベリーのような芳香がする、エレガントなバラ。白色に赤紫の絞りが入った個性的な「バリエガータ ディ ボローニャ」には強いムスク香が。
異なる品種でありながら、咲くタイミングが合い、姿や香りが響きあう組み合わせを見つけるのは、とても難しいことでもありますが、咲きそろった時の美しさ、香り高さはバラ栽培ならではの喜びです。

「ブリリアント ピンク アイスバーグ」
1995年│オーストラリア・weathrly作出│微香│季咲き
白いバラの銘花、アイスバーグの枝変わり*品種。アイスバーグにはこうした枝変わりから生まれた品種が何種か存在しますが、こちらは単純なピンクではなく、ハンドペイントと呼ばれるかすれた模様が入った、なんとも表情豊か。初心者でも育てやすく、たくさんの花を付けるのも魅力ですね。

*枝変わりとは:植物の一部の枝が成長途中の突然変異などで、本来とは異なる花の色などになったもの。

「ブラスバンド」
1993年│アメリカ・Jack E. Christensen作│微香│四季咲き
波打った花弁が特徴の「ブラスバンド」は気温が低い時には濃いオレンジに、高温になってくると写真のような柔らかいオレンジ色の花を咲かせます。

「マチルダ」
1988年│フランス・メイアン社作出│微香│四季咲き
ゆるく波打つ丸い花弁が半八重咲きに咲くバラです。別名「シャルル・アズナブール」。フランスの伝説的なシャンソン歌手の名が付けられています。

「るる」
2006年│京成バラ園芸作出│微香│四季咲き
中輪の花が房状に、次から次へと咲く品種。高さ1mほどのコンパクトな樹形です。

「ベル ロマンティカ」
2009年│フランス・メイアン社作出│中香│四季咲き
フランス語でベル=美しい、という名が付いた鈴なりに咲く鮮やかな黄色の花と、明るいグリーンの葉色とのコントラストが爽やか。見た目の印象にぴったりな、爽やかな香りがあります。
バラの美しさだけでなく耐寒性、対病虫害性も重視される、世界でも難易度の高い賞である、ADRを2008年に受賞した、美しく育てやすい優秀なバラです。

一年の中でバラのピークが3回あるという、京成バラ園で最も数多くのバラが咲く5月中旬から6月中旬の庭をご紹介しました。
梅雨入り前の爽やかな初夏のひとときに、ぜひ満開のバラを体験しに出かけませんか?


京成バラ園

〒276-0046 千葉県八千代市大和田新田755

https://www.keiseirose.co.jp/garden/
営業時間 10:00~17:00 (最終入園 16:30)
定休日 5月・6月・10月・11月は無休
※営業時間・定休日・入園料は季節によって変わります。最新情報は京成バラ園のWEBサイトをご覧ください。