旬花百科

日本一の花市場、大田市場に集まる
旬の花や最新品種をご紹介。
知っていると花選びが楽しくなる、
そんなお話です。

第七話 「トルコギキョウ」

2018.08.14

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岩手県遠野から届いた、花持ちのよいトルコギキョウのお話。

□学名:Eustoma □分類: リンドウ科 ・ トルコギキョウ属(ユーストマ属)
□和名:トルコギキョウ、トルコキキョウ □原産地:北アメリカ南西部~南部、メキシコ、南アメリカ北部
□花言葉:すがすがしい美しさ、優美、希望、appreciation(感謝)、calming(穏やか)など

トルコギキョウは北アメリカの降雨量が少ない乾燥地帯に原種が多く自生するリンドウ科の植物です。
その名前から、トルコが原産地だと誤解されることがありますが、これには花色と形がキキョウの花に似ているからという説や、花色がトルコ石(ターコイズ)や海の色に似ている、花の形がトルコのターバンに似ている、といった理由があると言われています。

色々な名前

19世紀頃イギリスに渡った当時はLisianthus(リシアンサス)という学名が付けられましたが、後にユーストマと改められました。
ちなみに現在の学名のユーストマとは、ギリシャ語で「eu(良い」「stoma(口)」という意味で、釣り鐘状の花の形に由来するといわれています。
日本では一般的に「トルコキキョウ」と呼ばれることが多いようですが、花屋では「トルコギキョウ」と呼ばれ、花市場では「リシアンサス」と呼ばれています。

日本へは、大正から昭和のはじめに入ってきたとされますが、当時はあまり出回らず、その後の第二次世界大戦の混乱で育種の流れが途絶えてしまいます。
戦後、再び品種改良が進み、1970年代にピンクの花色が登場したのを皮切りに、1980年代終わりには現在主流となっている八重咲きが登場。

さらに1992年にはイエロー系の花が、1996年にはグリーン系が誕生しました。
2006年には茶系の花色が登場するなど、現在では日本がトルコギキョウの品種改良の中心となり、全体の品種のほとんどが日本産です。

切り花のトルコギキョウは夏場でも花持ちが良く、華やかな花姿や花色の豊富さで、和洋や冠婚葬祭を問わずに利用されています。
特に今回ご紹介した岩手県遠野市で作られているトルコギキョウは冷涼な気候で育つため、とても日保ちが良く、昼夜の気温差から生まれる発色の良さは写真からでもお分りいただけるほど。
ギフトであればトルコギキョウだけを束ねてもとても華やかで豪華な花束に。
1本に何輪も花が付いているスプレー咲きなので、1本を切り分けて、コンパクトなブーケにしたり、1輪挿しに生けたりと、ご自宅用にもぴったりな花です。
花の種類が少なくなる夏場に、お好みの色のトルコギキョウをぜひお試しください!

取材協力:株式会社 大田花き、JAいわて花巻 遠野地域野菜生産部会、遠野市花き研究会