週末の一輪

週末、自分のために花を飾りましょう。
花を手軽に楽しむコツを第一園芸のフローリストがご紹介します。

vol.44 ブルーベリー ── 実りを飾る、夏のひと枝

2026.07.09

life

週末に、ちいさな楽しみを。
「週末の一輪」は、日々の暮らしにそっとなじみながら、さりげない存在感を放つ季節の一輪を選び、異なる飾り方で少しずつ表情を変えながら、最後まで楽しみつくすための提案です。
月替わりで登場する第一園芸のデザイナーやフローリストが、生け方の工夫や花との向き合い方をご紹介。
毎週木曜の夕方、週末の始まりに、暮らしにそっと花を添えるひとときをお届けします。


瑞々しい実と葉を、暮らしのアクセントに

七夕を過ぎ、本格的な夏の気配が感じられるころになりました。

7月中旬にはお盆を迎える地域もあり、季節は少しずつ夏の節目へと向かいます。強い日差しの中でも、木々には青々とした葉が茂り、ブルーベリーも実りの季節を迎えます。

今回は、そんな夏らしい実りを楽しめる《ブルーベリー》を主役にした「週末の一輪」をご紹介します。

■ 主役の花材《ブルーベリー》
ブルーベリーは、果実として親しまれているだけでなく、切り花や枝ものとしても人気の植物です。
熟す前の緑色の小さな実が連なり、みずみずしい緑の葉とともに季節感あふれる花あしらいを楽しめるのはこの時季ならでは。
そこで今回はブルーベリーだけをシンプルに飾って、夏らしい爽やかな雰囲気を楽しんでみましょう。

「ブルーベリー」の基本情報
□ 出回り時期:通年
□ 香り:なし
□ 学名:Vaccinium spp.
□ 分類:ツツジ科 スノキ属
□ 別名:ヌマスノキ(総称)
□ 英名:Blueberry
□ 原産地:北アメリカ
□ 花ことば:実りある人生、知性、思いやり

■ 実を水の中に飾って楽しむ
枝についている実だけでなく、いくつかの実を花器の中へ入れて、水中のアクセントとして楽しむのもおすすめです。

透明なガラスの花器なら、水の涼やかさとブルーベリーの色合いが引き立ち、夏らしい演出になります。
ただし、水に浸した実は時間が経つと傷みやすく、水も濁りやすくなります。

この飾り方は短期間のお楽しみとして取り入れ、実や水の状態を見ながら早めに取り除くようにしましょう。

■ 生け方のコツ
ブルーベリーは枝ものなので、切り口に縦方向の切り込みを入れると、水を吸い上げやすくなります。

また、葉が多く茂っている場合は、風が通るようなイメージで少し間引くと、見た目も軽やかになり、枝ぶりの美しさが引き立ちます。
葉を整理することで蒸れにくくなり、水下がりの予防にもつながります。


長さを変えて、もうひとつの景色を

お手入れをして短くなった枝は、小さな花器に分けて飾ることで、新たな表情を楽しめます。
高さの異なる器を並べたり、玄関や窓辺など別々の場所に飾ったりすると、ひと枝のブルーベリーを最後まで楽しむことができます。

■ 落ちた実も楽しむ
枝を整えるときや、生けている途中で落ちてしまった実も、ぜひ活かしてみましょう。
水盤やガラスのお皿に水を張り、実を浮かべるだけで、涼やかな夏のしつらえに。ここでは、グリーンに色が移ろったアジサイとローズゼラニウムの葉を添えました。
わざわざこのために買い足さなくても、余った花材や庭やベランダで摘んだ小さな葉や花を添えて、さまざまな表情を楽しんでみてはいかがでしょうか。

7月の担当:上野 紗弥子(第一園芸 フローリスト)
暑さが続くこの時季は、花だけでなく実ものを取り入れることで、いつもの花のある暮らしに季節感が生まれます。ブルーベリーは、一本飾るだけでも夏らしい爽やかな雰囲気を演出してくれる植物です。実や葉の表情の変化を眺めながら、夏ならではの「実りを飾る楽しさ」を、ぜひ暮らしの中で味わってみてください。


第一園芸 日本橋店

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Text・Photo 第一園芸 花毎 クリエイティブディレクター 石川恵子