二十四節気の花絵

イラストレーターの
水上多摩江さんが花毎のために描いた、
二十四節気の花々です。

第四十九話 立春の花絵「クロッカス」

2020.02.04

life


2020年2月4日は立春。新しい二十四節気のはじまりです。

おかげさまで花毎はこのたび三度目の立春を迎えることができました。
新しい節気を、こうしてみなさまにお伝えできることを心より感謝しております。

さて、二十四節気の中で春の一日目となるのがこの立春であり、立夏、立秋、立冬と合わせて「四立(しりゅう)」と呼ばれ、重要な節気です。

この時季になりますと、梅のほころびや、桜の芽のふくらみに春の訪れを感じるころですが、今年は暖冬のせいか、さまざまな植物がしっかりと休眠しないまま、新たな芽吹きをしそうな勢いです。

今回の花絵は「クロッカス」

2月ごろから4月ごろにかけて、黄色や白、紫の花を咲かせる、アヤメの仲間の球根植物です。姿がよく似たサフランと混同されがちですが、サフランはクロッカスの一種であり、晩秋に開花。クロッカスは早春に開花するといった違いがあります。
寒さの中で明るい色の花を咲かせることから、ヨーロッパでは春を告げる花とされています。

ちなみにクロッカスの一般的な花言葉は春を待ちきれずに咲くことから「切望」や「青春の喜び」なのですが、花言葉というのは植物の育ち方やギリシャ神話などに基づいて、ずいぶんと昔につけられたものが多く、現代ではしっくりとこないものも存在しています。

そこで花毎では、花毎ならではの新しい花言葉をお伝えしていこうと考えました。
一つ目は……


花毎の花言葉・クロッカス〈凍りを解く〉

二十四節気を更に細かく分けた、七十二候の一候は「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」とあり、花の少ないこの時季、凍てつく庭にぽつりぽつりと輝くような小さな花が咲くクロッカスの様子をこの花言葉に託しました。

これから少しずつではございますが、花毎の花言葉をお伝えしてまいりますので、お気軽にお楽しみいただけば幸いです。

水上多摩江

イラストレーター。
東京イラストレーターズソサエティ会員。書籍や雑誌の装画を多数手掛ける。主な装画作品:江國香織著「薔薇の木 琵琶湖の木 檸檬の木」集英社、角田光代著「八日目の蝉」中央公論新社、群ようこ「猫と昼寝」角川春樹事務所、東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇跡」角川書店など