第二話「お中元・暑中お見舞いの花贈り」
2019.08.13
贈gift
◇日本各地のお中元をお届けする最適な時期
関東:東北・甲信越 7月1日から7月15日
北陸:7月15日頃に届くように贈るのが一般的(地域によって時期が異なるため)
例…金沢 7月1日~7月15日・能登 7月15日~8月15日
北海道・関西・中国・四国・九州:7月15日から8月15日
沖縄:旧暦のお盆までに届くように贈る(2018年は8月25日まで)
◇お中元を贈るのが遅くなった場合
お中元が7月中旬までの地域
暑中御見舞:7月16日頃から8月6日頃(立秋前日・2018年は8月6日)
残暑御見舞:立秋(2018年は8月7日)~8月下旬
お中元が8月中旬までの地域
残暑御見舞:8月7日(立秋)から8月下旬
※相手が目上の場合は「暑中御伺」「残暑御伺」として贈ります。
贈る時期
第一園芸で法人営業を担当する小松陽一に、長年の営業経験に基づいた「お中元・暑中お見舞いの花贈り」について、現在の傾向を聞きました。
聞き手 I :
お中元のしきたりなどについてお尋ねします。
まず、お中元の時期や期間ですが、地域によってさまざまで、その地域に暮らしていないとわかりづらい場合が多いかと思います。ここをおさえておけば大丈夫、というのを教えてください。
まず、お中元の時期や期間ですが、地域によってさまざまで、その地域に暮らしていないとわかりづらい場合が多いかと思います。ここをおさえておけば大丈夫、というのを教えてください。
小松:
関東ですと7月に初旬から7月15日が目処ですね。
I :
7月15日までに届けばよいということでしょうか。
小松:
そうですね。厳密にいうと、それが16日でも特に問題はないのですが、関東では7月初旬から15日が目安ですね。旧歴のお盆に合わせていると思ってください。
関西方面は、逆に7月15日から8月15日です。表書きはいずれも「お中元」です。
関西方面は、逆に7月15日から8月15日です。表書きはいずれも「お中元」です。
I :
喪中の場合などはどのようにすべきでしょうか。
小松:
贈り主、贈り先のどちらかにご不幸があった場合はお中元を取りやめになさる場合が多いですが、(お中元を)贈ることは特に問題ないです
I :
年賀状とは違う、ということですね。
小松:
それはなぜかと言うと、お中元本来の目的は、お世話になってる方、例えば先生であったりとか、あるいは会社内でいえば今は少ないですが、上司であったりとか。
ご近所でお世話になっている方、あとは親戚などに対しての「日ごろの感謝」なんですよね。
お中元の時期は一年の半分、ちょうど折り返し地点としてのお礼という気持ちを表すものですので、仮にご不幸があったとしても、お贈りすることには問題が無いということです。ご不幸があった際には初七日以降がよろしいかと思います。
ご近所でお世話になっている方、あとは親戚などに対しての「日ごろの感謝」なんですよね。
お中元の時期は一年の半分、ちょうど折り返し地点としてのお礼という気持ちを表すものですので、仮にご不幸があったとしても、お贈りすることには問題が無いということです。ご不幸があった際には初七日以降がよろしいかと思います。
お中元におすすめの花
I :
お中元のお品物といいますと、ビールや水羊羹、素麺などを筆頭に、いまでは多種多様なラインナップがあります。
その中で「花」は、お中元のアイテムとしては認知度が低いように感じています。小松さんのように長年お中元の花を扱っている方のご意見を教えてください。
その中で「花」は、お中元のアイテムとしては認知度が低いように感じています。小松さんのように長年お中元の花を扱っている方のご意見を教えてください。
小松:
そうですね、僕が会社に入った40年近く前は、花を贈るというのは文化レベルが高い方が多く、とても洗練された贈りものであったと思います。
だんだんと(花を贈ること)が普及して、今では企業でも花をお中元に使っていただくようになりました。(花は)ご家庭でも企業でも特に女性から人気がありますね。
だんだんと(花を贈ること)が普及して、今では企業でも花をお中元に使っていただくようになりました。(花は)ご家庭でも企業でも特に女性から人気がありますね。
I :
ではお中元に贈る、おすすめの植物を教えていただけますか。
小松:
あまり手間のかからないものがいいと思いますね。
例えば企業間のお中元であれば、お手入れの手間や室内に置くことを考えると、観葉植物が一番無難ではないでしょうか。
胡蝶蘭以外の花鉢ですと本来は屋外で育てるものなので、オフィスにはちょっと不似合かと思います。同じ理由で、ご年配の方にも観葉植物がおすすめです。
ベランダやお庭があって、花がお好きな方でしたらぜひ花鉢を。
例えば企業間のお中元であれば、お手入れの手間や室内に置くことを考えると、観葉植物が一番無難ではないでしょうか。
胡蝶蘭以外の花鉢ですと本来は屋外で育てるものなので、オフィスにはちょっと不似合かと思います。同じ理由で、ご年配の方にも観葉植物がおすすめです。
ベランダやお庭があって、花がお好きな方でしたらぜひ花鉢を。
I :
お中元でお客様に人気の植物はなんでしょうか。
小松:
おすすめの観葉植物とは異なりますが(笑)、花のついてるものが人気がありますね。
夏の花はギフト商品に限ると少ないのですが、夏らしいブーゲンビリアや香りの良いマダガスカルジャスミンなどが好まれます。
夏の花はギフト商品に限ると少ないのですが、夏らしいブーゲンビリアや香りの良いマダガスカルジャスミンなどが好まれます。
I :
胡蝶蘭はいかがですか。
小松:
季節を問わず人気があります。特に個人のお客様には大輪の胡蝶蘭よりは、ミディ胡蝶蘭を選ばれる方が多いですね。
特にミディ胡蝶蘭は手入れが非常に簡単で、なんといってもコンパクトなので、お部屋のどこにでも置けるということで大変人気がありますね。うまくするとまた花が咲きますし。
特にミディ胡蝶蘭は手入れが非常に簡単で、なんといってもコンパクトなので、お部屋のどこにでも置けるということで大変人気がありますね。うまくするとまた花が咲きますし。
I :
プリザーブドやアーティフィシャルフラワーはいかがでしょうか。
小松:
特に夏は旅行や帰省などで家を空ける方も多いですし、そういう意味だと先程すすめてきたものが裏返しになってしまいますが、ご事情をご存知であれば、プリザーブドフラワーが一番いいと思いますね。
以前ご高齢のお客様から、孫からプリザーブドフラワーをもらって、置く場所を選ばず動かしやすいので、色々な贈り物の中で一番プリザーブドフラワーが良かったと伺いました。
以前ご高齢のお客様から、孫からプリザーブドフラワーをもらって、置く場所を選ばず動かしやすいので、色々な贈り物の中で一番プリザーブドフラワーが良かったと伺いました。
お中元の期間を過ぎてしまったら
I :
ところでお中元の期間をうっかり外してしまった場合はどのようにしたらよいのでしょうか。
小松:
それもよくお客様に聞かれます。地域にもよりますが、関東の場合ですと7月15日がひとつの区切りで、それ以降から8月7日頃到着でお届けの場合は、暑中見舞いでよろしいと思いますね。
I :
ところでお品物をいただいた場合は、どのようにしたら失礼がないのでしょうか。
小松:
お手紙を書くのが一番丁寧だと思いますね。
あとは、親しい友達とか、身近な人だったら電話やメールでもいいと思います。頂いてから時間を開けず、早めの方がいいですね。これは頂いた事に対しての挨拶なので、ぜひご連絡をお願いしたいと思います。
あとは、親しい友達とか、身近な人だったら電話やメールでもいいと思います。頂いてから時間を開けず、早めの方がいいですね。これは頂いた事に対しての挨拶なので、ぜひご連絡をお願いしたいと思います。
I :
お中元、お歳暮のお返しはどのようにしたらよいでしょうか。
小松:
お中元、お歳暮類はお返しする必要はないです。
お返しする場合も、例えば一週間以内にお返しするとかいうのもあまり良くないです。突き返したみたいになってしまうので、若干時間が経ってからの方がいいと思います。
お返しする場合も、例えば一週間以内にお返しするとかいうのもあまり良くないです。突き返したみたいになってしまうので、若干時間が経ってからの方がいいと思います。