第四話「ビジネスシーンでの花の贈り方」
2019.10.21
贈gift
なぜ、お祝いに胡蝶蘭が選ばれるのか
今回はその理由と、お祝いの花贈りのマナーについてお伝えしたいと思います。
選ばれる理由
■見た目の華やかさ
優雅な印象のいくつもの花が同じ方向を向いて花開き、一輪一輪が大きく、全体的なサイズも大ぶりなので、華やかな印象を与えます。花の本数が増えると、更に豪華さが増します。
■室内で楽しめる貴重な花鉢
胡蝶蘭は強い光や寒さが苦手な植物です。そのため、空調の整った柔らかい光の部屋の中などが最適な環境です。蘭類以外の多くの花鉢は一定量の太陽光が必要なので、室内に置きっぱなしで鑑賞するのには不向きなのです。
■お手入れがほとんど不要
環境にもよりますが、2週間~3週間程度水やりの必要がなく、根本の苔などが乾いた時に水やりをするだけです。贈られた方の手間がかからないというのも選ばれる理由のひとつです。
■花粉や香りが無い
花粉や香りがほぼ無いため、人の出入りが多い場所で服に花粉が付いてしまったり、香りが気になる飲食店や病院などへの贈りものにお使いいただける花です。
■一年中花がある
多くの植物には旬の季節がありますが、胡蝶蘭は一年を通して品質高い花が栽培されているので、ご用途に合わせていつでもお選びいただくことができます。
あまり知られていないことですが、胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」。
花を贈った後の更なる発展を願うという意味で、法人間でのギフトや、選挙の陣中見舞い・当選祝いにもふさわしい花なのです。
お祝い札の一般的な書き方
開店祝い・開業祝いや就任祝いなどのお祝い花、ご葬儀などにお届けするお供・お悔やみ花など、花にはそれぞれの状況に応じた内容の名札を添えます。
企業間の慶弔で贈る胡蝶蘭などには名札をお付けする事が一般的です。書き方は様々ですが、最低限のマナーとして「お祝い文言+ご依頼主様」、または「お祝い文言+ご依頼主様+お届け先様名」程度をご記入する事を目安です。
※お悔やみ花の場合は「お悔やみ文言+ご依頼主様」となります。お届け先様(故人名)は記載致しません。
◼️開店
おすすめの種類:白・大輪、3本~5本立
(スペースが限られている場合は)ミディ胡蝶蘭3本~5本立
贈る時期:お届け可能な場合はオープン前日
名札の書き方:「祝開店」「開店御祝」「御祝」など
◼️開業
おすすめの種類:白・大輪、3本~5本立
贈る時期:お届け可能な場合はオープン前日
名札の書き方:「祝開店」「開店御祝」「御祝」など
◼️就任
おすすめの種類:白・大輪胡蝶蘭、3本~5本立
(特に輪数が多い、グレードの高い胡蝶蘭の場合が多い)
贈る時期:【昇進祝い】正式な辞令を確認してから一週間以内
【就任祝い】就任日当日、もしくは就任式当日(内定の段階で贈る場合も多い)
名札の書き方:「祝御就任」「御就任祝」「祝就任」「御祝」など
◼️栄転
おすすめの種類:白・大輪胡蝶蘭、3本~5本立
(特に輪数が多い、グレードの高い胡蝶蘭の場合が多い)
贈る時期:【昇進祝い】正式な辞令を確認してから一週間以内
【就任祝い】就任日当日、もしくは就任式当日(内定の段階で贈る場合も多い)
名札の書き方:「祝御昇進」「御昇進祝」「祝昇進」「御祝」など
※転居を伴う昇進には「祝御栄転」
◼️当選祝い
おすすめの種類:白・大輪胡蝶蘭、紅白胡蝶蘭
贈る時期:全票が開票され、正式に当選が決定・発表されてから
名札の書き方:「祝当選」「当選御祝」「祝御当選」
◼️引越
おすすめの種類:法人の場合は白・大輪胡蝶蘭、3本~5本立
個人の引越祝いの場合はミディ胡蝶蘭など
贈る時期:お披露目の前日、もしくは引っ越してから1週間程
名札の書き方:「祝引越し」「引越し御祝」「御祝」など
◼️移転
おすすめの種類:法人の場合は白・大輪胡蝶蘭、3本~5本立
個人の引越祝いの場合はミディ胡蝶蘭など
贈る時期:お披露目の前日、もしくは引っ越してから1週間程
名札の書き方:「祝移転」「移転御祝」「御祝」など
◼️お悔やみ(第三話でもご紹介しています)
おすすめの種類:白を基調にしたアレンジメント
贈る時期:ご葬儀(枕花)、法要(初七日、四十九日)
名札の書き方:基本はご依頼主名のみ(地域によって異なる場合があります)
お祝いに胡蝶蘭を贈る際のマナー
■贈る時期はタイミングを外さない
お祝いに胡蝶蘭を贈る場合の時期は、お祝いの種類によって異なります。(贈る時期をご参照ください。)
■胡蝶蘭を飾るスペースがあるか確認する
大ぶりで豪華な胡蝶蘭はお祝いにふさわしい花ですが、場所をとりますので、事前のご確認をおすすめいたします。
■名札は必ず付ける
たくさんの胡蝶蘭が並んだ時、お祝い札で贈り主が分ります。
特に企業間のお祝いの場合は、自社の企業名のアピールとして使われる場合がほとんどです。
■胡蝶蘭は奇数の本数を贈る
お祝いごとの場合「割れない数」として、胡蝶蘭の本数を奇数に揃えます。
もっとも多いのは3本立ての胡蝶蘭、更に重要な贈りものの場合は5本立てがおすすめです。
■企業間ではメッセージカードは不要
メッセージは個人間の贈りものにはおすすめですが、ビジネスシーンでメッセージを付けることはほぼありません。
お祝いに胡蝶蘭を贈るときのタブー
■社名、役職名、名前を間違えない
特にお祝いの場合は贈り先の名前を間違えるのは大変失礼なことです。
間違いのないよう、名前や漢字の確認は徹底的に。
■赤一色のラッピングを避ける
真っ赤なラッピングは「火事」や「赤字」を連想させるものとして、お祝いには不向きです。
また、花を引き立たせるのは、花色より少し落ち着いた色合いのラッピングです。
■お見舞いには贈らない
鉢植えは「根付く」「寝付く」という響きから、病気や怪我が治らず縁起が悪いとされています。
胡蝶蘭だけではなく、鉢植えの花をお見舞いに贈るのは失礼にあたります。
こんな胡蝶蘭もあります
贈られた花を分けて飾れるお祝い花の新しいスタイル「シェアプランツ」
それぞれの植物を小分け(シェア)できるので、お好きなところに飾ったり、ご自宅にお持ち帰りいただくといった、贈り主様のお心遣いが伝わる胡蝶蘭です。
上品なナチュラルテイストの胡蝶蘭「ミディ胡蝶蘭アマビリス 寄せ入れバスケット」
インテリアにこだわったお店や医院、個人のお引っ越しなどにおすすめの、人目を惹く胡蝶蘭です。
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