vol.19 蝋梅──花木で春を先取り
2026.01.15
暮life

週末に、ちいさな楽しみを。
「週末の一輪」は、日々の暮らしにそっとなじみながら、さりげない存在感を放つ季節の一輪を選び、異なる飾り方で少しずつ表情を変えながら、最後まで楽しみつくすための提案です。
月替わりで登場する第一園芸のデザイナーやフローリストが、生け方の工夫や花との向き合い方をご紹介。
毎週木曜の夕方、週末の始まりに、暮らしにそっと花を添えるひとときをお届けします。
甘い香りで春の気配をくらしに呼び込む
一月も半ばに入り、冬の気配にも慣れてきたものの、そろそろ春が待ち遠しいころです。
寒さの中でも少しずつ、花木にはつぼみがほころび始めています。
そんな冬の先陣を切って咲く花木を部屋に取り入れてみませんか。
この時季ならではの、花木の楽しみ方をご紹介します。

■ 主役の花材《蝋梅(ロウバイ)》
梅の仲間のような名前が付けられていますが、実際には梅とは異なる種です。
その名は、蝋細工のように透き通った花弁と、梅に似た花の形に由来するという説など、諸説あります。
花の少ない冬に、他の花木に先がけて甘い香りを漂わせながら咲くのも、この花ならではの魅力。天へ向かって伸びる枝ぶりと鮮やかな黄色の花のコントラストが美しく、冬景色の中でひときわ存在感を放つ花木です。
「蝋梅」の基本情報
□出回り時期:12月~1月
□香り:あり
□学名:Chimonanthus praecox
□分類:ロウバイ科 ロウバイ属
□別名:唐梅、南京梅 など
□英名:Winter sweet
□原産地:中国
□花言葉:祝福、利益 など”

■ 花器について
高さ30cm程度のシリンダー型の花器を使用しました。
高さのある花器があると枝ものなど丈の長さを活かしたまま飾ることができるので、ひとつ持っていると使い勝手のよいアイテムです。

■ 生け方のコツ
蝋梅は活ける枝に切り込みを入れておくと、水が揚りやすくなります。
枝ものを活けるときに、簡単ながらとても有効なテクニックです。

枝ぶりを楽しむ
枝ものならではの楽しみのひとつが、思いがけない姿をした“一枝”に出会うことです。
週の前半に大きな枝で楽しんだ後、その中から気に入った姿の枝を一枝選んで、シンプルに生けてみましょう。

■ 花器について
ここでは直径10cmほどのボール型の一輪挿しを使用しました。
この花器のように口が小さいものは、一本でもバランスよく生けることができます。

1月の担当:久米井 夏実(第一園芸 フローリスト)
冬の静けさの中で、いち早く春の気配を知らせてくれる蝋梅。
部屋に迎えると、まずその甘い香りがやわらかく広がり、空気が少し明るくなったように感じられます。枝ものは姿かたちが一つひとつ異なり、同じ束でも“お気に入りの一本”が必ず見つかる面白さがあります。
季節の移ろいをゆっくり感じながら、その日の気分で枝ぶりを選び、気軽に生けてみてください。

第一園芸 日本橋店
東京都中央区日本橋3-3-11 第一中央ビル 1階
電話番号 03-6696-8730
営業時間 11:00~19:00
アクセス 日本橋駅 約300m(徒歩約4分)/八重洲地下街出口 約40m(徒歩約1分)
第一園芸 全店舗情報
▶ https://www.daiichi-engei.jp/shoplist/
第一園芸 オンラインショップ
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Text・Photo 第一園芸 花毎 クリエイティブディレクター 石川恵子
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