週末の一輪

週末、自分のために花を飾りましょう。
花を手軽に楽しむコツを第一園芸のフローリストがご紹介します。

vol.46 ヒマワリ —— 夏の光を、軽やかに飾る

2026.07.23

life

週末に、ちいさな楽しみを。
「週末の一輪」は、日々の暮らしにそっとなじみながら、さりげない存在感を放つ季節の一輪を選び、異なる飾り方で少しずつ表情を変えながら、最後まで楽しみつくすための提案です。
月替わりで登場する第一園芸のデザイナーやフローリストが、生け方の工夫や花との向き合い方をご紹介。
毎週木曜の夕方、週末の始まりに、暮らしにそっと花を添えるひとときをお届けします。


飾り方で変わる、ヒマワリの表情

一年で最も暑さが厳しいとされる「大暑」を迎え、夏もいよいよ本番。強い日差しの下、鮮やかな夏の花がひときわ映える季節です。

そんな、夏を代表する花がヒマワリです。太陽を思わせる大きな花は、一輪でも存在感抜群。ざっくり、たっぷり生けるのも素敵ですし、花器を分けたり、短く切ったり──少し視点を変えると、さまざまな表情を楽しめます。

今回は、そんな《ヒマワリ》を主役にした「週末の一輪」をご紹介します。

■ 主役の花材《ヒマワリ》
太陽のような大きな花を咲かせるヒマワリは、キク科ヒマワリ属の一年草。北アメリカを原産とし、日本には17世紀ごろに伝わったといわれています。

夏の花という印象がありますが、切り花は通年流通しています。なかでも6月から9月ごろは出回りが増え、黄色やオレンジのほか、ブラウン系や複色など、個性豊かな品種に出合える季節です。

花の大きさや花びらの形、中心部の色によっても印象が変わるため、好みの一輪を探してみるのもヒマワリの楽しみ方です。

「ヒマワリ」の基本情報
□ 出回り時期(切り花):通年(最盛期 6月~9月)
□ 香り:なし
□ 学名:Helianthus annuus
□ 分類:キク科 ヒマワリ属
□ 別名:向日葵(ひまわり/ひゅうがあおい)、日輪草など
□ 英名:Sunflower
□ 原産地:北アメリカ
□ 花ことば:希望の光、あなただけを見つめる、憧れ

■ 花器について
鮮やかな黄色のヒマワリに合わせたのは、涼しげな水色の手吹きガラスの花器。黄色と青系の色は互いを引き立てる組み合わせで、ヒマワリの明るい花色がより印象的に映ります。

今回は3本のヒマワリを、2本と1本に分けて生けました。花が大きく存在感があるため、一輪や二輪でも十分に華やか。こんな風に花器をいくつか使い、花を分けて飾るのもおすすめです。


たっぷり生けても

ヒマワリをざっくり、たっぷりと生ければ、夏らしい伸びやかな景色に。
咲いた花だけでなく、かたく閉じた蕾もヒマワリの魅力のひとつです。花の向きや高さを揃えすぎず、蕾の姿も生かして生けると、自然な動きが生まれます。

■ 夏らしい贈りものに
明るく親しみやすいヒマワリは、夏の贈りものにもぴったり。花の素朴な魅力を生かして、ラッピングもナチュラルに仕上げるのがおすすめです。
数本を束ねたブーケはもちろん、吸水スポンジに花を挿したアレンジメントなら、受け取ったあとそのまま飾れる手軽さも魅力。
そして、飾っているうちに茎が傷んだり、短くなったりしたヒマワリも、まだまだ楽しめます。


花を短くして、もう一度

ヒマワリは茎が傷みやすく、途中で折れてしまうことがあります。日々のお手入れで茎が短くなったら、思い切って花のすぐ下でカットしてみましょう。

小さな花器に生け、茎を見せずに花だけを飾れば、これまでとは違うコンパクトな姿に。
いくつかの花器に一輪ずつ生け、トレイなどにまとめて並べるのもおすすめです。大きなヒマワリの花を間近で眺める、少し意外な楽しみ方です。

■ 葉ものを添えて、涼やかな表情に
小さく飾ったヒマワリに、葉ものをひと枝プラス。
今回は利休草をくるりと添えました。軽やかな緑のラインが加わるだけで、鮮やかなヒマワリがぐっと涼やかな表情に変わります。

花を生け直すときには、庭の葉や手元にあるグリーンを少し添えて、表情の変化を楽しんでみてください。

■ お手入れのコツ
ヒマワリの茎には細かな産毛があり、水に浸かった部分が傷みやすい性質があります。花器の水は少なめにし、茎が2~3cmほど浸かる程度を目安にしましょう。こまめな水替えと花器の清潔を心がけることで、より長く楽しめます。

また、ヒマワリはドライフラワーとして楽しむこともできます。花がきれいなうちに茎を束ね、風通しがよく直射日光の当たらない場所に吊るします。

生花とはまた違う、少し褪せた色や質感もヒマワリの魅力。夏の花を、季節の先まで楽しんでみてはいかがでしょうか。

7月の担当:上野 紗弥子(第一園芸 フローリスト)
夏の花の代表ともいえるヒマワリ。大きくて存在感のある花ですが、少ない本数でも飾り方を変えることで、さまざまな表情を楽しめます。
暑さが続くこの時季は、水色のガラスや軽やかなグリーンを合わせるのもおすすめです。
第一園芸の店舗でも7月はヒマワリフェアを開催しており、さまざまな品種のヒマワリをご紹介しています。
夏らしいヒマワリを、暮らしの中で気軽に楽しんでみてください。


花毎でご紹介しているヒマワリのお話
旬花百科 第十五話 「ヒマワリ」
二十四節気の花あしらい 第五十二話 処暑の花あしらい「向日葵」
二十四節気の花絵 第九十四話 大暑の花絵「向日葵」

第一園芸 日本橋店

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Text・Photo 第一園芸 花毎 クリエイティブディレクター 石川恵子