二十四節気の花絵

イラストレーターの
水上多摩江さんが花毎のために描いた、
二十四節気の花々です。

第六十二話 処暑の花絵「ケイトウ」

2020.08.23

life


2020年8月23日から二十四節気は「処暑」に

暑さがおさまる、という意味を持つ節気が処暑です。
二十四節気はいくつかの事象によって分けられていて、処暑は気温の区分に入りますが、実際の気候との「ずれ」はどなたもが思うところでしょう。
しかしながら、昼の短さや虫の声から季節の移ろいはひしひしと。
こういった「気配」を感じ取るための、いにしえの人々からのお知らせが二十四節気ではないかと思うのです。

「ケイトウ」

□出回り時期:6月~11月
□香り:なし
□学名:Celosia argentea, Celosia argentea var.cristata, Celosia cristata
□分類:ヒユ科ケイトウ属
□英名:Cockscomb
□和名:鶏頭、鶏冠花、韓藍(からあい)
□原産地:インド、熱帯アジア

ケイトウには大きく分けて4つの種類がありますが、今回水上さんがモチーフに選んだのは「トサカケイトウ」という、扁平した形が特徴の花です。

昭和の時代にケイトウといえば、花壇や仏花に使われる真っ赤な花、といった印象でしたが、現在では品種改良が進み、ピンク、オレンジ、黄色、紫、黄緑、染めたものなど、さまざまな色と形が存在しています。
特に染めたケイトウはまるで珊瑚のような紫×ブルーといった複色のタイプや、ターコイズブルーやロイヤルブルーなどの人工的でありながらも一度見たら忘れられない、独自の魅力がある花も出回りはじめました。


花毎の花言葉・ケイトウ〈私は私〉

ケイトウの魅力は鮮やかな色、ベルベットのような質感、変わった形といった、他に類をみない個性的な姿です。
一つの品種でありながら、色も形もさまざまなので、無数のバリエーションがあるのもユニークなところ。
それぞれが存在をいきいきと主張する……そんな姿に、この花言葉を添えたいと思います。

水上多摩江

イラストレーター。
東京イラストレーターズソサエティ会員。書籍や雑誌の装画を多数手掛ける。主な装画作品:江國香織著「薔薇の木 琵琶湖の木 檸檬の木」集英社、角田光代著「八日目の蝉」中央公論新社、群ようこ「猫と昼寝」角川春樹事務所、東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇跡」角川書店など