静岡・富士山麓で花とアートを楽しむ「クレマチスの丘」
2020.07.22
旅travel
ガーデナーズハウスから庭園を望む
富士山麓の自然豊かな丘陵地に、美術館、庭園、レストランなどが点在する「クレマチスの丘」があります。
クレマチスの丘のはじまりは1973年にさかのぼります。その年「ベルナール・ビュフェ美術館」と「井上靖文学館」が開館。2002年に「ヴァンジ彫刻庭園美術館」と「クレマチスガーデン」が開館して、大きな2つのエリアを有する「クレマチスの丘」となりました。
私たちが訪ねたのは2019年5月の終わり。
真っ盛りのバラと咲きはじめたクレマチスが美しいコントラストを織りなす時季でした。
「ヴァンジ彫刻庭園美術館」と「クレマチスガーデン」へ向かうエントランス
芝の広がるクレマチスガーデンにはイタリアの具象彫刻家、ジュリアーノ・ヴァンジの作品と共に、クレマチスやバラを中心とした花々が彩を添えています。
5月はバラが真っ盛り。石垣壁をバラが覆いつくしています。
赤いブラシのような花が咲いているのは「金宝樹(ブラシの木)」
クレマチス 'プリンセス ダイアナ'(テキセンシス系) チューリップのような花姿のクレマチスです。
クレマチス 'ベスト ウィッシーズ'(フロリダ系)
「クレマチスの丘」がある静岡・長泉町は国内一のクレマチスの生産地。
そのことからこちらでは250種以上のクレマチスが植栽されていて、一年を通してクレマチスを楽しむことができます。
一口にクレマチスといっても多くの系統があり、世界中に分布する原種だけでも約300種類以上あるといわれるほど、色や形のバリエーションが豊富な花が存在しています。
園芸品種ではピンク、赤、紫、青、白、黄色、緑といったほぼ全ての色の花が咲き、その姿も咲く時期もさまざま。
愛好家も多く、人を魅了し続けている花なのです。
ガーデナーズハウス
クレマチスガーデンの片隅に、壁面いっぱいのクレマチスが覆う「ガーデナースハウス」があります。
こちらは緑に囲まれた空間でお茶が楽しめる場所。
アメジストのような美しい青紫の飲み物は「マロウブルー」という、ウスベニアオイの花のお茶。
クレマチスが這う壁面が幻想的な雰囲気を醸し出しています。
カウンター上には園内で摘まれたさまざまなクレマチスが。
外から見るとこんな風にクレマチスに覆われています。
「クレマチスの丘」に行かれるのなら、ぜひ一日かけてゆったりと過ごしてみてください。
美術館と庭をゆっくり楽しみつつ、美味しいランチと素敵な空間でのお茶を堪能。大きな樹の下で本を読んだり……のんびりとアートと自然に触れる一日を楽しまれてみてはいかがでしょうか。
クレマチスの丘
ヴァンジ彫刻庭園美術館/クレマチスガーデンは2023年9月30日をもって閉館になりました。
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