薔薇のすすめ

東京・練馬にある「四季の香ローズガーデン」から、
季節とともに移ろうバラの様子や育て方のヒントをレポートします。

2022年 春のローズガーデン

2022.05.11

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2016年、練馬・光が丘の街中に開園した「四季の香ローズガーデン」と2021年に新たに加わった「色彩のローズガーデン」「香りのハーブガーデン」。
個性の違う3つのガーデンは季節によって表情が折々に変化します。
今回は2022年5月7日、待ちに待った春バラシーズンが訪れた、ガーデンの様子をお伝えします。

エントランスに絡めたつるバラの見ごろはこれからです。

香りのローズガーデン

今年の春は気温が低い日が続き、バラの開花もゆっくりなようです。まずは「香りのローズガーデン」から見ていきましょう。
こちらはダマスク、スパイシー、ミルラ、フルーティー、ブルー、ティーの6種類の香りごとに分けて配置した、珍しいローズガーデンです。

この時、7分咲きを迎えていたのが「ダマスクの香り」のバラたち。

オールドローズの仲間も見ごろ。オールドローズの殆どは一季咲き(春のみに開花)なので、春にぜひご覧いただきたいバラです。

「フルーティーの香り」のバラは5分咲きといったところでしょうか。次々と花芽が上がってきています。

ダマスクとフルーツの強香「パウル・クレー」は次々と開花。満開になると見事なロゼット咲きに。

「ブルー香」のバラは5分咲き。ブルーや紫などの花にこの香りが多いことからブルー香と呼ばれます。
香りの感じ方には個人差がありますが、最もバラらしいとされる甘いダマスク・モダン香と上品で爽やかな紅茶の香りとされるティー香が混ざった、ブルー系のバラ特有の香りともいわれています。ぜひ顔を近づけて、この香りを楽しんでみてください。

「ティー香」のバラたちの様子です。ツボミがたくさん上がってきています。
これらのバラはその名の通り、開けたての紅茶の茶葉の香りに近いといわれています。花の色も紅茶を思わせる色合いが多いのがユニークですね。

 

色彩のローズガーデン

リニューアルから1年目の「色彩のローズガーデン」はメタセコイアの並木に囲まれているため日差しが穏やかで、バラの成長がゆっくりです。
そのため、香りのローズガーデンに比べるとツボミは固め。時間をかけて咲くバラを楽しめる場所です。

ガーデンの中心にはこのローズガーデンのために作出されたシンボルローズ「四季の香」がたくさん植えられています。
黄色とピンクの絞り模様はひとつとして同じ花がなく、とても表情豊か。メタセコイヤの木漏れ日と、光が丘の「光」をイメージしています。

 

香りのハーブガーデン

メタセコイアの並木と並行するように作られているのが「香りのハーブガーデン」です。
キッチン、ティー、ポプリと、ハーブの使い方ごとに分けて植栽されていて、それぞれ写真のようにハーブの使い方のヒントが紹介されています。

葉を楽しむものが多いハーブガーデンですが、時折こんなに美しい花を付けるハーブを見つけることができます。
産毛に覆われた葉や茎と青い花が印象的な「ボリジ」はエディブルフラワーとして使われることが多いハーブ。キュウリのような香りがします。

雨に濡れた「ラムズイヤー」

撮影した5月7日は時折小雨が降る、曇り空の一日でした。それでも四季の香ローズガーデンでは、ヨガのイベントに参加される方や、バラの香りを楽しまれる方、写真を撮られる方など、多くの方々がそれぞれの楽しみ方をされているのが印象的でした。
晴天、満開の日はもちろん素敵ですが、雨や曇り、花が少ない時にも、それぞれのよさがあります。
雨であれば水滴が付いた花や葉、曇りなら本来の花の色がよくわかります。花が少なければ、見つけた一輪をじっくり観察する楽しみが。
そんなご自分なりの楽しみを見つけに、ローズガーデンを訪れてみませんか?
きっと一期一会の花たちとの出会いが待っています。

四季の香ローズガーデン

〒179-0072 東京都練⾺区光が丘5-2-6
【スプリングフェスティバル期間】
◆開園時間 9時〜18時
◆~2022年5月29日までの期間は無休

【通常期間】
◆開園時間 9時〜17時
◆休園⽇ 毎週⽕曜⽇
・⽕曜⽇が祝休⽇にあたる場合は、その直後の祝休⽇でない⽇
・年末年始(12⽉29⽇〜1⽉3⽇)

◆アクセス
・都営地下鉄⼤江⼾線「光が丘駅」下⾞(A4出⼝)徒歩6分
・⻄武バス「光が丘六丁⽬」下⾞ 徒歩1分
・国際興業バス「光が丘団地」下⾞ 徒歩3分
※掲載の内容は2022年5月7日時点の情報です。更に詳しい情報については四季の香ローズガーデンのWEBサイトをご覧ください。