vol.34 すずらん── 五月を告げる白い花
2026.04.30
暮life

週末に、ちいさな楽しみを。
「週末の一輪」は、日々の暮らしにそっとなじみながら、さりげない存在感を放つ季節の一輪を選び、異なる飾り方で少しずつ表情を変えながら、最後まで楽しみつくすための提案です。
月替わりで登場する第一園芸のデザイナーやフローリストが、生け方の工夫や花との向き合い方をご紹介。
毎週木曜の夕方、週末の始まりに、暮らしにそっと花を添えるひとときをお届けします。
幸運の花を飾る
若葉がほころび、景色が少しずつ新緑に塗り替えられるころ。
連休を迎え、暮らしも季節も次の章へと歩みはじめます。
明日、5月1日はフランスで「すずらんの日」と呼ばれる日。
幸運を願い、大切な人へすずらんを贈る、ささやかな習慣が息づいています。
そんな日々の節目にちなみ、今週は可憐な白い花を連ねる《すずらん(鈴蘭)》を主役に、春の名残と初夏の気配をつなぐ“週末の一輪”をご紹介します。

■ 主役の花材《すずらん》
小さな白い花を鈴なりにつける《すずらん》は、春の訪れを告げる花として、古くから人々に親しまれてきました。
鈴を思わせる花姿と、すっと伸びる瑞々しい葉。
その清らかなコントラストが、楚々とした佇まいを際立たせます。
ふとした瞬間に漂う、ほのかで甘い香りもまた、すずらんの魅力のひとつです。
近年では、野趣を残した根付きのすずらんが切り花としても親しまれるようになりました。
今回はその根の表情も生かしながら、生ける楽しみを味わってみたいと思います。
「スズラン」の基本情報
□出回り時期:1月~6月
□香り:あり
□学名:Convallaria
□分類:キジカクシ科 スズラン属
□別名:君影草(きみかげそう)、谷間の姫百合(たにまのひめゆり)
□英名:Lily of the valley
□原産地:ヨーロッパ、アジア、北アメリカの温帯地域
□花ことば:永遠の輝き、再び幸せが訪れる など

■ 花器について
手のひらに収まる、小さなガラスの花器を選びました。
ぽってりとしたかたちは、ガラスでありながらどこか温もりを感じさせます。
一輪をそっと縁に掛けるように生けたり、小さな草花を集めて楽しんだりと、使い勝手のよい花器です。

器を変えて楽しむ
数日楽しんだ後は器を替えて、また違った表情を楽しんでみましょう。
根付きのすずらんは、花だけでなく根の姿もそのまま鑑賞の一部。
透明なガラスの器に生けることで、土の気配や生命の名残が静かに映し出されます。
浅めの器やガラス器を選ぶことで、すずらん本来の表情が、よりいきいきと引き立ちます。

4月の担当:山口 愛(第一園芸 フローリスト)
すずらんは、小さな花でありながら、姿と香りが心に深く残る存在です。
ヨーロッパで贈り物として親しまれてきた背景にも、季節の節目を大切にする想いが感じられます。
ぜひこの小さな白い花を、暮らしの中で静かに味わってみてください。
花毎でご紹介しているすずらんのお話
・二十四節気の花絵 第五十五話 立夏の花絵「鈴蘭」

第一園芸 日本橋店
東京都中央区日本橋3-3-11 第一中央ビル 1階
電話番号 03-6696-8730
営業時間 11:00~19:00
アクセス 日本橋駅 約300m(徒歩約4分)/八重洲地下街出口 約40m(徒歩約1分)
第一園芸 全店舗情報
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Text・Photo 第一園芸 花毎 クリエイティブディレクター 石川恵子
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