第十二話 「ユニークなチューリップ」
2019.02.05
知study
「シルバークラウド」透明感のある紫色の花と黒っぽい軸が特徴。庭植え用の花としても人気の品種。
チューリップの基本情報
□出回り時期:11月~4月
□香り:あり
□学名:Tulipa
□分類:ユリ科チューリップ属
□和名:鬱金香(ウコンコウ/ウッコンコウ)
□英名:Tulip
□原産地:地中海沿岸から中央アジア
チューリップの花言葉
全体「思いやり」「Perfect love(完璧な愛)」
赤「愛の告白」
ピンク「愛の芽生え」「誠実な愛」
白「新しい愛」
黄「正直」
紫「永遠の愛」
緑「美しい目」
「アプリコナ」
その名の通りのアプリコット色は女性に人気のカラ-。最もチューリップらしい花型の品種で、カップのように咲くこの花型はトライアンフ系に分類されます。
「ネグリタパーロット」
オウムの頭に見えることから名付けられたパーロット咲きと呼ばれる品種の中のひとつ。
チューリップのお手入れ
チューリップは水揚げがとても良い花です。生ける際は葉に水が浸らない程度の水で生けてください。湿度が高いと極端に花の持ちが悪くなってしまいますので、なるべく涼しい場所に飾っていただくのがおすすめです。
また、切り花であっても光の方向に花が伸びますが、これはチューリップの特性ですので、曲がったり、伸びたりと変化する姿を楽しんでください。
「レッドビューティ」
近ごろ人気の球根付ミニチューリップです。球根も美しいので、ガラスの器で楽しむのがおすすめ。
「レッドプリンセス」
表情豊かな真紅の八重咲きチューリップ。開花が進むと満開のバラのような姿に。
チューリップの種類
現在、世界中のチューリップ品種はオランダ王立球根生産者協会による分類で早生、中生、晩生、原種の4つに分けられ、由来、花型、草姿などによって、さらに15に分類されています。
同協会の園芸品種リストによると、1981年が約2,000種、1996年になると約5,600品種、2018年3月の時点では6,519種の記載があります。
「モンテスパイダー」
細い花弁が幾重にも重なり、開花が進むと全く違った表情を見せる個性的な花。
「クイーンズランド」
白いギザギザとした縁取りのフリルとサーモンピンクの花色が豪華な八重咲き。
種と球根
ただし、自家不和合性という他の株の花粉でないと種子ができず、更に種子ができるのは稀です。発芽したとしても、花が咲くまでには球根を成長させる必要があるため、5~6年が必要です。
1年目の球根はマッチ棒の先2個分程度で、3年目で飴玉程度になり、5年目でやっと販売されている球根のサイズに。
新品種を育種する場合はそこから優良な株を選別し、交配ができるようになるまで更に10年、その後性質を見極めるために約5年。トータルで20年近くの年月がかかります。
たいへんな時間と手間が必要な品種開発ですが、日本一の球根生産地、富山県の「富山県園芸研究所」では33品種(2018年3月時点)もの新品種を作り出しています。
つぼみは白色、開花が進むにつれて赤味がのって満開では赤い花をさかせる、ユニークな品種。うっすらと白いエッジがかかった葉も魅力です。上段の写真はつぼみの状態、下段は開花が進んできた状態です。
「アバンガード」
写真のようにつぼみが固い状態では淡いグリーンですが、開花が進むとクリーム色の豪華な八重咲きに。
花毎でご紹介しているチューリップのお話
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二十四節気の花あしらい 第九話 雨水の花あしらい「チューリップ」
取材協力:株式会社 大田花き、庄内花き生産組合連絡協議会
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