第一話 「スイートピー」
2018.03.20
知study
スイートピーの基本情報
□出回り時期:11月~4月
□開花時期:4月~6月
□香り:あり
□学名:Lathyrus odoratus
□分類:マメ科レンリソウ属
□和名:麝香連理草(ジャコウレンリソウ)、カオリエンドウ(香豌豆)など
□英名:Sweet pea
□原産地:イタリア・シチリア島
ほのかな甘い香りとマメ科の植物であることからスイートピーの名前がつきました。
蝶のように見える花の姿と、最盛期が卒業式シーズンと重なることから「門出」など旅立ちを感じる花言葉が付いたとされています。
1月21日はスイートピーの日
スイートピーの旬の時期であるとともに、3種類の花びらが左右対象に1・2・1と並んで一つの花となっていることから1月21日となり、一般社団法人日本記念日協会に記念日登録されています。
ちなみに、この日の名曲「赤いスイートピー」が1982年にリリースされた日。赤い花色には「クリムゾン」や「カルメン」など様々な品種が存在します。
カラーバリエーションが魅力
スイートピーには多数の花色がありますが、特に白、ピンク、赤、紫といった色は品種数が豊富です。更に複色(ふくしょく)と呼ばれる、ひとつの花に2色以上の色合いが存在するタイプや刷毛目模様などさまざまな色柄が存在しています。
カラーリング スイートピー
白やクリーム色のスイートピーを使い、生産地で染料を吸わせてカラーリングしたスイートピーもあります。
ビビットな黄色、オレンジ、ブルー、グリーン、シックなブラウン、妖艶なブルーブラックなど様々な色があり、絵具のように色合いが豊富です。
最新品種「みやびのかなで」
世界一のスイートピー生産量を誇る、宮城県生まれの最新品種です。赤味をおびた深紫の珍しい花色と花持ちの良さが特徴。風流な名前も素敵ですね。
神奈川県生まれ「スプラッシュシリーズ」
絵具を吹きかけたような模様が特徴のスプラッシュシリーズは神奈川県オリジナルのスイートピー。
「スプラッシュブルー」「スプラッシュパープル」「スプラッシュピーチ」「スプラッシュショコラ」「スプラッシュラベンダー」などカラーバリエーションも豊富。
複色タイプ「式部(しきぶ)シリーズ」
複色タイプのスイートピーで最近人気の品種が、宮崎県生まれの「式部シリーズ」です。
濃い赤紫と青紫の「式部」、濃い赤とピンクの「紅式部」、明るいピンクと淡いピンクの「恋式部」の三品種が「式部三姉妹」と呼ばれています。
寒さが厳しい時期から春の雰囲気を運んでくれるスイートピー。
やさしげな色合いと柔らかな甘い香りは、リラックス効果も期待できそうです。そのためか、ヨーロッパではベッドルームなどにルームフレグランスとして置かれるとか。
1月から3月の終わりごろまでスイートピーが旬の時期。食べ物にも旬があるように、旬の花を飾って、その季節ならではの雰囲気を楽しみませんか?
花毎でご紹介しているスイートピーのお話
染めスイートピーのさまざまな品種
旬花百科 第二十三話 「染めスイートピー」
気軽に季節を感じられる花を楽しむテクニック
二十四節気の花あしらい 第八話 大寒の花あしらい「スイートピー」
水上多摩江さんが描いたスイートピーの花
二十四節気の花絵 第七十二話 大寒の花絵「スイートピー」
トップデザイナーによる何かに見立てた花
夢の花屋 第一話 「二月の誕生石 アメジストに見立てる」
取材協力:株式会社 大田花き、日本スイートピーの会、宮崎県総合農業試験場
- 花毎TOP
- 知 study
- 旬花百科