旬花百科

日本一の花市場、大田市場に集まる
旬の花や最新品種をご紹介。
知っていると花選びが楽しくなる、
そんなお話です。

第四話 「バラ・今井ナーセリー」

2018.06.01

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旬の花 「バラ」

□学名:Rosa □科名 / 属名:バラ科 / バラ属 □和名:薔薇
□バラ全般の花言葉:愛、美など

西洋のものと思われがちなバラですが、日本では万葉集で歌われたほど古くから存在しており、地球規模では5000万年以上前から北半球の各所で野生種が存在していたとされます。

バラには大きく分けると「オールドローズ」または「モダンローズ」のどちらかに分類され、名前の通りオールドローズの後に作られたものがモダンローズと呼ばれています。現在一般的に目にするバラは、ほぼモダンローズに分類されます。

これからデビュー?!新しいバラ

5月は春のバラの盛りの時期。大田花きには300種類を超える今井ナーセリーの新作、未発表品種が集まりました。今回は特別編として受賞品種を中心に、美しく珍しいバラをご紹介いします。

写真のバラは未発表品種の「岩田オレンジ(仮)」。ゆで卵のような印象が可愛らしい、香りのよい花です。

会期中、花のプロによる人気投票が行われていました。それぞれ気に入った品種にシールが張られます。前出の「岩田オレンジ(仮)」は人投票第二位。人気のある品種は今後、市場に出回る可能性が。

お洒落なバラたち

「ネオアンティーク シーニュ」
今井ナーセリーオリジナルのネオアンティークシリーズの純白の大輪バラです。
ネオアンティークシリーズとは今井ナーセリーがこれまで育種してきたバラの中で、育てやすく、花がたくさん付き、そして花持ちがよい性質を持つバラを親として生み出した品種。
この「ネオアンティーク シーニュ」はとても香り高く、ミルラと呼ばれる苦味のある甘さと、フルーティーな香りを合わせ持っています。

「ラフィネポルテ」
今回の展示で個人的に気になったのが、このテラコッタ色のスプレーバラです。
ほんのりと赤味を感じる色合いがなんともお洒落で上品。花色のイメージと同じ、ティー香と呼ばれる、甘い紅茶をイメージする香りがします。

「ニーナドレス」
桃を剥いたようなユニークな花形が目をひいた、大輪のバラ。咲き進むとロゼット咲きになり、全く表情が違って見えます。ロゼット咲きとは、花びらがぎっしりと集まって咲くタイプで、内側になるほど花びらが小さくなる咲き方の総称です。

花のプロが選んだバラ

第20回国際バラとガーデニングショウで開催された、第61回日本ばら切花品評会の特別賞において、今井ナーセリー作出のバラが6品種(ナギサウェーブ、アルヌワブラン、フロウ、テアトロ、パフューパープル、テナチュール)が上位に入賞しました。

写真は第一位の農林水産大臣賞を受賞した「ナギサウェーブ」。
波打つような花びらがたくさん重なった、ユニークな花の形をしたスプレーバラです。こちらの花もティー系の匂いがほんのり香ります。

「アルヌワブラン」
ボールのようなシルエットの花形と、内側からピンク~白~イエローグリーンとさまざまな色がひとつの花にある、珍しい大輪バラです。

「フロウ」
ごく淡いアプリコットピンクの大輪バラ。開花が進むと花びらがフリルのようになって大きく花開き、ロゼット咲きと呼ばれる咲き方に。香りはほのかなティー香です。

「テナチュール」
紫の中にブラウンのニュアンスが感じられる個性的な花色と、ギザギザしたした花びらが個性的なバラです。
テナチュールとはフランス語でストレートの紅茶という意味。名前の通り、ティー系の香りがします。

2万品種以上あると言われるバラ。多種多様な花形や色、そして香りのあるバラの中から今回は個人育種家である今井ナーセリー作出の品種をご紹介しました。
どの品種も従来のバラが持つイメージとは異なる風合いを感じますが、最近はこのようなバラに人気が出ています。
一輪一輪に個性がある、これらのバラはブーケやアレンジメントとしても、一輪だけでもさまざまな楽しみかたの発見が。
今井ナーセリーの…というバラを見かけたら、大切な方へのギフトやお宅に連れて帰ってみてください。きっとバラへの思いが変わるはず。

取材協力:株式会社 大田花き、 有限会社 はなぞの野呂高原 今井ナーセリー